においがわからない原因は嗅覚の衰えかも?嗅覚を鍛えて対策しよう

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こんにちは、ネロリです。

みなさんは普段、色々な匂いを感じられていますか?

たとえば、外を歩いている時に近くに咲いていた花の匂いで「あっ、花の香り」と気づいたり、美味しそうなパスタを目の前にして「あっ、にんにく入ってるな」と匂いで気づいたりしたことは、多くの方があるのではないかと思います。

嗅覚は私たちの生活において非常に重要な感覚の一つです。

食べ物の風味を楽しむだけでなく、危険なガスや腐った食べ物を察知するのにも役立ちます。

しかし、加齢や生活習慣の影響で嗅覚が衰えることがあります。

今回は、嗅覚が衰える原因と、その対策方法について詳しくご紹介します。

嗅覚に注目した理由

完全に趣味嗜好の話なんですが、子どもの頃からにおいを嗅ぐことが好きなんです。

ただし、どのにおいでも良いというわけではありません。

小学生くらいまでずっとお気に入りのぬいぐるみがあって、そのにおいを嗅ぐと、なんとも落ち着く。

ぬいぐるみなので、だんだんと古びてくるのですが、新しいのを買ってもらっても、

「いや、ちがう。このにおいじゃない。」って思って、やっぱり元のボロボロになったぬいぐるみのにおいを嗅いでいました。

そもそもにおいを嗅ぐのが好き!そして、疑問が湧いたんです。どうして匂いを嗅ぎ分けられていたんだろう?何故あの匂いじゃなきゃダメだったんだろう?匂いを嗅ぐと落ち着くのはどうしてだったんだろう?

・・・嗅覚に注目したのは、そんな単純な理由でした。

嗅覚のメカニズム

におい物質はとっても小さく、目では見えません。

なのに、どうやってにおいを感じたり、嗅ぎ分けたりしているのでしょうか?

まずは、におい物質が鼻に入ってくると、鼻の奥の天井部にある嗅上皮というところがにおいをキャッチします。

人間の場合、嗅上皮には1000万個ほどの嗅神経細胞があるといわれています。

そして、その嗅神経細胞が電気信号を出し、大脳に伝達されて、においを識別します。

においを感じる経路は2つあり、一つはにおいが鼻の穴から入ってくる時の通路と、もう一つは食事をする際に飲み込んだ後に喉から鼻の後部へニオイ成分が上がってくる時の通路です。

この2つの経路がちゃんと働いてこそ健全な嗅覚といえます。

嗅覚の役割

もしにおいを感じないと、どうなってしまうのでしょうか?

料理の美味しそうなにおいが感じられず、食欲がわかない。

あるいは、腐っているのに気づかずに食べてしまって、お腹をこわす。

いずれにしても嫌ですね。

もっと、危険な事態になる可能性もあります。

ガス漏れや出火などの異臭を察知できないと、身の危険から自分や周囲の人を守ることができなくなってしまいます。

お仕事でも飲食関係はもちろん、医療や介護、警察や消防などたくさんの仕事で、においを感じることが重要な役割を担うことがあるでしょう。

この他にも、「楽しい」「うれしい」と強く感じる状況でにおいを認識した体験はその瞬間はもちろん、将来にも私達の生活を豊かにしてくれると考えられます。

嗅覚の神経回路は、情動に関わる扁桃体や記憶を司る海馬を経由するため、強く感情が動いたり、記憶に刻まれたりするんですね。

嗅覚が衰える原因

嗅覚の衰えには様々な原因が考えられます。主な原因を以下にまとめました。

  1. 加齢
    嗅覚の衰えは、年齢と共に自然に進行することがあります。嗅覚は20代をピークに徐々に低下し始め、50代を過ぎると顕著に衰えることが多いです。特に70代以降では嗅覚の低下が顕著になり、匂いを感じる力が大幅に減少することがあります。加齢による嗅覚の低下は、嗅覚受容体の減少や嗅神経の機能低下が原因とされています。
  2. 感染症
    風邪やインフルエンザ、COVID-19などのウイルス感染症は、一時的に嗅覚を低下させることがあります。特にCOVID-19は嗅覚障害が一つの特徴とされており、多くの患者が嗅覚を失う、もしくは低下する症状を経験しています。これらの感染症は鼻腔内の炎症を引き起こし、嗅覚受容体に影響を与えることがあります。
  3. 慢性疾患
    アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの慢性疾患も、嗅覚の低下を引き起こす可能性があります。これらの疾患は鼻腔内の持続的な炎症を引き起こし、嗅覚受容体に悪影響を及ぼします。
  4. 薬物の影響
    一部の薬物は嗅覚に影響を与えることがあります。例えば、抗うつ薬や抗生物質、一部の降圧薬は、副作用として嗅覚を低下させることがあります。これらの薬物は嗅覚受容体や嗅神経に直接的または間接的に影響を与える可能性があります。
  5. 環境要因
    喫煙や過度のアルコール摂取も、嗅覚の低下に繋がることがあります。喫煙は鼻腔内の組織に炎症を引き起こし、嗅覚受容体を損傷することがあります。また、過度のアルコール摂取は神経系に悪影響を及ぼし、嗅覚機能を低下させることがあります。
  6. 外傷
    頭部外傷や脳の損傷も、嗅覚に影響を与えることがあります。特に嗅神経や嗅覚中枢が損傷を受けると、嗅覚の機能が低下する可能性があります。

嗅覚を鍛える方法

嗅神経は、生涯にわたって再生可能な珍しい神経です。

嗅覚を鍛えることで、その機能を改善し、または維持することができる可能性があります。

以下に、効果的な方法をいくつか紹介します。

1. 嗅覚トレーニング

嗅覚トレーニングは、特定の香りを定期的に嗅ぐことで嗅覚を刺激し、機能を向上させる方法です。嗅覚トレーニングは以下の手順で行うことができます。

準備する香り: レモン、ユーカリ、バラ、クローブなどの異なる香りを用意します。

嗅ぐ方法: 各香りを少量ずつ瓶に入れ、毎日2回、各香りを10秒間ずつ嗅ぎます。

期間: 最低3か月間継続して行うことが推奨されます。研究によると、嗅覚トレーニングは嗅覚の改善に効果があり、多くの人が嗅覚の向上を報告しています。

2. バランスの取れた食生活

栄養バランスの取れた食生活は、全体的な健康だけでなく、嗅覚にも良い影響を与えます。特に以下の栄養素が嗅覚の健康に重要です。

ビタミンA: レバーやにんじん、ほうれん草などに多く含まれ、嗅覚受容体の健康を維持するのに役立ちます。

ビタミンB12: 肉類や魚、乳製品に多く含まれ、神経系の健康を維持するのに重要です。

亜鉛: 牡蠣や牛肉、ナッツ類に含まれ、嗅覚受容体の機能をサポートします。

3. 禁煙

喫煙は嗅覚に悪影響を与えるため、禁煙は嗅覚の改善に非常に効果的です。喫煙をやめることで、嗅覚受容体が回復しやすくなり、正常な嗅覚を取り戻す可能性が高まります。

4. 適度な運動

適度な運動は、全身の血行を良くし、嗅覚受容体への血流を増やすことで、嗅覚の健康を維持します。特に有酸素運動が効果的で、週に数回のウォーキングやジョギング、サイクリングなどが推奨されます。

5. ストレス管理

ストレスは嗅覚にも悪影響を及ぼすため、リラックスする時間を持ち、適切なストレス管理を行うことが重要です。ヨガや瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法を試してみましょう。

6. 環境の改善

嗅覚を鍛えるためには、嗅覚にとって快適な環境を整えることも重要です。部屋の換気を良くし、清潔な空気を保つことで、嗅覚を刺激しやすくなります。また、強い化学物質の臭いを避けることで、嗅覚受容体への負担を減らすことができます。

 

海外では、「嗅覚が優れていると生存率が高くなる」という検証が多くの論文で発表されています。

そんなのもう、鍛えて健やかに生きたい!と思いますよね。

日常の中には、たくさんのにおいが溢れています。

意識しないと、においをしっかり感じ取ることはできないし、ましてや何のにおいかを嗅ぎ分けることなんて至難の技です。

体調や環境を整え、様々なにおいに意識と感覚を向けて、嗅覚の衰えに対策していきましょう。

まとめ

今回は、嗅覚が衰える原因と、その対策方法について紹介しました。

食べ物のにおい、花のにおい、洗剤のにおい、シャンプーのにおい、大好きな人のにおい

なんでもいいんです。

ほんの十数秒においを感じて、その時に湧き上がる心地よい感情をにおいとともに記憶に残しましょう。

またそのにおいに出会った時に、記憶が蘇って心地よい感情までもが再生される。

なんか、ちょっと素敵じゃないですか?

嗅神経は、生涯にわたって再生可能な珍しい神経ですので、今回ご紹介した嗅覚を鍛える方法を実践してみてほしいです。

では、また。

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